理容師さんとの会話
当ブログは、自閉スペクトラム症の当事者である僕が、いつも見ている世界をできるだけ詳細に言葉にすることで、皆さんに他者の価値観を鑑賞していただく試みです。
この記事は、Amebaブログのリメイクです。
みんなは理髪店でどんなお話をする?
僕は沈黙が大嫌いで、聞かれてもないのにいくらでも話してしまうという悪癖があるんだよね。
クリハロくんはコンビニで接客されているときでさえ、世間話や冗談を言ったりしていて、相手を少し困らせているよね。
おじさんになったら、誰彼構わず無駄に冗談を言ってみたりして、絶対に老害扱いされるんだろうなという自覚があるよ。(今も多少されているかも…。)
だけど、コンビニぐらいなら、一分もしないほどの出来事だし、一言くらい話しても「ちょっと変なお客さんだったな…。」って思われるだけで終わるから、まだいいよね。それが、理髪店みたいな一時間近くの接客になると、その問題も顕著になってくるんだ。
僕はとても目が悪くって眼鏡を外す理髪店では、目の前に鏡があるのかどうかさえ見えなくなってしまうから、雑誌とかにも逃げられないし、理容師さんの表情も分からず、余計に不安が襲ってきて「何か話さなきゃ!」って緊張しっぱなしになるんだ。
まぁ、理容師さんもそれを望んでいないのは知っているし、誰も得しないよね…。
この話、目が悪い人はみんな共感してくれるかなって思っていたけれど、強度近視の僕のお母さんは、眼鏡を外したら目を瞑って一言も話さないでいると言っていた。何年も通っている美容室でも人見知りを遺憾なく発揮しているらしい。だから、僕が特別“会話”について強迫的に感じているのかもしれないと思ったよ。なんとなく僕としては、話しもせずに接客をやらせておくという構図では、奴隷の労働力を金で買ってやっているみたいに見えて、気持ち悪いんだよね。
または、相手のことを気にしないで“話し続ける”っていうのは自閉症や発達障害の特性と言われることもあるから、そういった原因もあるかもしれないね。
同じくらいの周期性の予定として管理しやすいから、いつも髪を切ったあとすぐに歯科を予約しているんだけど、歯石のクリーニングでは、口を開けっぱなしにしていて物理的に喋れなくなるから、むしろ少し安心できるもんだよ。でも、そのときに考えていることといえば、理髪店での会話の反省とかなんだよね…。
そんなに気にしているの!?
適当に話しまくっているわけではないんだ!
そりゃ、するからには面白い話をしたいよ!もう髪を切っているのさえ間違えてしまうくらいに興味を惹きたい!たまに、隣の人の話が少し聞こえてくることもあるけれど、そうなると僕は漫談勝負をしているような気持ちになるんだよね。あの人よりは、“面白いお客さん”だなって思われたいの。
芸人さんでもないのに、そんなに面白いって思われたい意味がわからないけれど、友だちの少ないクリハロくんとしては、話聞いてくれて嬉しいのかな。
うるせぇ…
漫談を披露できる機会ってあまりないし、接客業の理容師さんたちは聞いてくれるのもめちゃくちゃ上手いから、みんなも相手に嫌がられても大丈夫だと思ったなら、やってみてね。(迷惑)
ただ、僕は面白い話をしたいと決めたからにはかなり本気で取り組んでいるよ。
というのも、小さいときは喋るのが下手で、ちょっと話しかけられただけで、吃りまくっていたから、申し訳ない上に少し恥ずかしい気分にもなっていたんだよね。それを改善しようとしたわけだけど、話そうもんにも、明るそうでちょっとヤンチャな経歴の理容師さんと、陰キャでガリ勉なだけの僕の興味は、ほとんど被っていないという壁があった。だから、手癖みたいに染みついた自分の興味あることをドカドカ喋っても困惑させてしまうだけなんだ。
そこでまずは、理髪店用にメモをつけて、理容師さんの情報を整理したり、前の日までに話のネタをいくつか書いておいたりすることにしたんだ。少し前から一人で喋る生配信をやっているけれど、それとかなり似ている気がするな。
理容師さんの趣味や経歴、お子様の名前や誕生日なんかはもちろん、どこにいつ遊びに行ったかだとか、受付の女性のネイルの柄の変遷とかまで書いてあって、当日の話で使えたらいいなって、毎回暗記して行くの。
- 「先週は、◯◯くんのお誕生日でしたよね。何かお出かけやパーティだとかなさったんですか?」
- 「前に来たときと髪型が変わりましたね。やっぱりプロの髪型はかっこいいですね。どんなことを意識しているんですか?」
- 「サーフィンをなさっていると言っていましたよね。パリオリンピックではタヒチで競技が行われているらしいですが、ご覧なさっていますか?」
みたいな感じで…。正直、全然興味はないけれど、訊いてみる!
夜の世界に詳しくはないけど、ホストみたいなことをしている気がするね。
一歩間違えると、ストーカーっぽい気もするけどね。
その上で、いくつか用意してきた漫談への繋げ方を模索しながら会話をする様は、まるでRPGのコマンドバトルみたいだよ。前半に伏線を張っておいて、後から回収しようみたいな用意周到な話をしてみると、小一時間の会話がもはや芸術作品かと思えてくるね。そこまですると自己満足でしかないけれど、成功したときは達成感に包まれて、歯石のお掃除だって笑顔で受けられるよ。いい気になっているから、喋りたくて仕方なく、口を開けたままでも「あひはほうほはいはふ…」と話し出してしまう僕は、滑稽でしかないけどね。
まあ…クリハロくんがそんなに楽しめているならいいんじゃないかな。
それが、最近はブログなどの更新も止まってしまっている通り、ちょっと鬱気味でね、人と話す気力が下がりに下がっているから、理髪店に行くのも重い腰を上げられないでいるんだよね。そのせいで髪も伸び放題になってしまって、見た目もホストみたいになりそうだよ。(いや、それは長い髪をポジティブに捉えすぎてるか…。)
僕が理髪店でする話は、ブログのネタと重なっていたところも多い気がしているから、髪を切るためにもブログをまた少しずつ更新していきたいな。これからも応援よろしくね!








