流離う耽譚ショート

路地

路傍の花はアスファルトに明瞭な影を落とす。
流離う耽譚ショート

幻視痛

不思議な夢に魘されていた。天井に時計が貼り付いている。
流離う耽譚ショート

リテイク

みんなと写真を撮るとき、わざと目を瞑ってみた。
口遊む耽詠ポエム

青の墓参りと絵画

クリハロ句集(一)
口遊む耽詠ポエム

クリハロ詩集(一)

『転がる卵』『単なる』『独りで死んで』『空白』『双子の詩』
拘泥る耽筆エッセイ

有終の染色

いじめられて不登校になった中学生時代。自己否定から脱却させてくれたのは、深海に差し込む友情の光だった。
流離う耽譚ショート

おぶわれて夏

忽然と姿を消した醜女は、破裂音と共に厚化粧を曝け出した。
流離う耽譚ショート

窓外の素描

空は静止画でなく動画である。
流離う耽譚ショート

街角サインポール

店の前にあるトリコロールの円柱は年季が入っている。
流離う耽譚ショート

麒麟

「宇宙人と人間との子は、平民としてよいと思うかい。」
流離う耽譚ショート

ヒナちゃんが大好き

ぼくはヒナちゃんが大好き。
流離う耽譚ショート

永遠なる心

娘を充電ドックに繋いでスリープさせた。
流離う耽譚ショート

朝の泉

糞をしているとき、歯磨き粉の溶け出した液体が口から漏れて亀頭に垂れた。
流離う耽譚ショート

耳を診る

先生、お助けください。どうもこの耳の形状が気色悪くて仕方ありません。
拘泥る耽筆エッセイ

支配するメモ

メモは記憶の拡張であると思う。その著しい効力を体験した結果、僕はその恩恵を投げ出したくて一つ決意をした。